パキポディウム実生を始めたい人「パキポディウム実生を始めたいけどどのように播種して、管理していけばうまく育つのか知りたい。また、どれぐらいの期間でどれぐらいの大きさになるのかも知りたいから実際に育てている人に聞いてみたい。」
本記事ではこういった疑問を解消します。
本記事を書く私は、パキポディウムとアガベの種子を中心にこれまで約1,000粒以上播種してきました。その中で高価な種子が全く発芽しなかった経験や、なかなか発芽しない種子を環境を変えて発芽した経験など多くの経験をしてきました。
なので、実際の体験談に基づき、どうすれ大事な植物がうまく成長するのか、個人の見解にはなりますが解説することが可能です。
この記事で紹介するパキポディウムバロニーの播種日は2022年5月15日です。
バロニー実生の栽培記録と栽培のコツ
播種
バロニーの種子はなかなか販売している場所がなく、今回はメルカリで購入しました。
海外のサイトであるケーレスという場所から輸入して余っているものを販売しているというので少しは信頼できるため購入。
ちなみにケーレスはパキポディウムやアガベなど人気の植物の種子を多く取り扱っているのでおすすめです。ですが、英語での記載しかなく少し難しいです。
今回使用した用土は赤玉土1:バーミキュライト1の配合の土に播種しました。
用土選びのポイントは、しっかりと保水性があること、根が潜りやすいように柔らかく細い土であることです。
自家採取したような新鮮な種子は、発芽後もすぐに根が潜っていき元気ですが、海外から購入した種子などは鮮度に問題があるケースが多くなかなか発芽しても元気に潜っていかないので柔らかい土にするのをおすすめします。
その際に赤玉土など崩れやすい土は必ず硬質と記載のあるものを選ぶことをおすすめします。
というのも、硬質でないとすぐに崩れて根詰まりや生育の妨げになりかねないからです。これは実生株のみならず大株にも同様なので土選びには十分注意してください。
私はプランテーションイワモトというところの土をいつも利用していて、質も良く少量での販売もしているので非常におすすめです。
播種する時期は暖かければいいとは思いますが、出来るだけ春(4月から7月)頃が適期だと思います。
なぜなら、発芽してからすぐに冬越しになると枯れるリスクが高くなるからです。そのためには出来るだけ発芽から冬越しまでの期間を長く取るためにも春に播種する必要があります。
実生一年目のパキポディウム冬越し方法【一年目のコツは休眠させないこと】発芽発根
発芽発根を確認したのは播種してから1週間後ぐらいでした。同時期に播種したグラキリスなどは3日ほどで徐々に発芽してきましたが、バロニーはなかなか発芽しませんでした。
なかなか発芽しなかったバロニーですが、しっかりと加温することで徐々に発芽するようになりました。新鮮な種子だとある程度の温度でも発芽はするのですが、輸入した種子などはしっかりと加温することで発芽のスイッチを入れてあげる必要があると考えています。
その際に私はヒートマットを使用して鉢内の温度を上げて発芽を促進しています。このマットは調子の悪い株にも使ったりできるので個人的には1つ持っておいても損はないと思います。
加温する際の注意点ですが、加温して加湿状態になりすぎるとカビの発生するリスクが一気に高まります。なので極端に加湿状態にするのは危険です。
カビ対策は以下の記事で細かく解説しています。
【失敗した経験談あります】パキポディウム実生発芽のコツはカビ対策にあり!播種後約2ヶ月
播種後約2ヶ月の様子がこちら。
縦に伸びてはいますが、しっかりとライト、風にも当てているので徒長ではなく、品種の問題だと考えています。
ちなみに、ライトはヘリオスグリーンLEDを一日12時間照射。風は24時間サーキュレーターの柔らかい風が当たるようにしています。
しっかりと冬までに成長させ冬越しできるように見守っていこうと思います。
播種後約1年7ヶ月
播種後約1年7ヶ月の様子がこちら。
成長自体はしますが、ここから少しずつ太ったりする気配は全くなし。元々縦に長くなるタイプなので出来るだけ棘の感覚を狭く栽培できるようにしていきたいと思います。